近々出演するコンサート、ライヴ、イベント、講座などの情報です。
一部、事前予約が必要な公演、イベントもありますので、詳細はリンク先(主催者)または坂本にお問いあわせください。
2024/5/23(木) 1920 La Paz (ラパス) (大阪市北区)
教会暦で巡る初期ルター派のビチニウム ― 第13回 聖霊降臨説:キリストが天に上げられ、聖霊が降る
長井舞(リコーダー)+坂本卓也(バロック・ヴァイオリン)
violon baroque
中世カトリック教会の在り方に疑問を投げかけたマルティン・ルターはカトリックから破門され、自身による会派を組織することになりました。
初期ルター派ではラテン語のミサがあげられ、ラテン語の聖歌も歌われており、現在のルーテル教会のものよりもずっと中世カトリックに近いものでした。そんな初期のルター派が残した膨大な数のビチニウムは、一曲一曲は短いものですが、ルネサンス・ポリフォニーの技法が凝縮された傑作にあふれています。
本シリーズでは、その時期の教会暦や引用された聖書の言葉についてのトークを交えながら、各回十数曲のビチニウムを紹介しています。リコーダーとバロック・ヴァイオリンの2声による、聖霊降臨説のビチニウムをお楽しみください。
―キリストの昇天のためののビチニウム / Bicinium pro Festo Ascensionis Christi―
作者不詳 《世界のすべての地域に行き、述べ伝えなさい》(マルコによる福音書16:15-16) anonyme «Ite in orbem universum prædicate dicentes» (Marcus 16:15-16) (Biciniorum, Prima Pars XXXIV, 1607)―聖霊降臨のためのビチニウム / Bicinia in Festo Pentecostes.―
作者不詳 《自然とすべての言葉で話しはじめました》(使徒言行録 2, J. v. ボイスト) anonyme «Omnibus in linguis loquitur» (Actus apostolorum 2, Joachim von Beust) («Bicinia sacra», XLI, 1642)―聖霊降臨の月曜日のためのビチニウム / Bicinia in Feria secunda Pentecostes.―
作者不詳 《誰も心から最も大切なものを疑いませんように》(ヨハネによる福音書 3 (?), J. v. ボイスト) anonyme «Ne quisquam dubitet» (Ioannes 3 (?), Joachim von Beust) («Bicinia sacra», XLII, 1642)―聖霊降臨の火曜日のためのビチニウム / Bicinia in Feria tertia Pentecostes.―
作者不詳 《キリストよ、あなたは天の高みに至る真実の扉です》(ヨハネによる福音書 10 (?), J. v. ボイスト) anonyme «Ad superas arces» (Ioannes 10 (?), Joachim von Beust) («Bicinia sacra», XLIII, 1642)―三位一体(聖霊降臨後第1主日)のためのビチニウム / Bicinia pro Dominica Trinitatis―
作者不詳 《誰も天に上がることはありません》(ヨハネによる福音書 3:13) anonyme «Nemo ascendit in coelum» (Ioannes 3:13) (Biciniorum, Prima Pars XXXVIII, 1607)―三位一体後第1主日(聖霊降臨後第2主日)のためのビチニウム / Bicinia pro Dominica prima Trinitatis―
作者不詳 《クロエススよ、あなたが》(ルカによる福音書 16:19-31, J. v. ボイスト) anonyme «Si fueris Croesus» (Lucas 16:19-31, Joachim von Beust) («Bicinia sacra», XLV, 1642)―三位一体後第2主日(聖霊降臨後第3主日)のためのビチニウム / Bicinia pro Dominica secunda Trinitatis―
作者不詳 《ある人が大きな晩餐を催しました》(ルカによる福音書 14:16-17) anonyme «Homo quidam fecit coenam magnam» (Lucas 14:16-17) (Biciniorum, Prima Pars XL, 1607)―三位一体後第3主日(聖霊降臨後第4主日)のためのビチニウム / Bicinia pro Dominica tertia Trinitatis―
作者不詳 《父よ、わたしは天に対して罪を犯しました》(ルカによる福音書 15:18-19) anonyme «Pater, peccavi in cœlum» (Lucas 15:18-19) (Biciniorum, Prima Pars XLI, 1607)―三位一体後第4主日(聖霊降臨後第5主日)のためのビチニウム / Bicinia pro Dominica quarta Trinitatis―
作者不詳 《慈悲深くなりなさい》(ルカによる福音書 6:36-38) anonyme «Estote misericordes sicut» (Lucas 6:36-38) (Biciniorum, Prima Pars XLII, 1607) ほか2024/7/5(金) 19 かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール (東京都葛飾区)
坂本卓也(ヴィエール、バロック・ヴァイオリン、オクターヴ・ヴァイオリン)
+ 山本佳美(リコーダー)+ ルドン絢子(クラヴィシテリウム、歌)
vièle, violon baroque, violon à l'octave
メディェヴァル・ゲーム・ファンタジー
古代祐三さんのトークを交えたチャリティーコンサート
80年代~90年代のセガ、2000年代のアトラス作品を彩る
あの名曲の数々が、中世ヨーロッパの楽器と歌声で蘇る!
演奏予定 ゲームタイトル
セガ:スペースハリアー、アウトラン、ファンタジーゾーン、テトリス、ぷよぷよ、ザ・スーパー忍、ソニック・ザ・ヘッジホッグ 、コラムス ほか アトラス:世界樹の迷宮シリーズ
『初期ルター派による 待降節のためのビチニウム集』リリースのお知らせ
2023年4月30日(日)、音楽ダウンロードカード『初期ルター派による待降節のためのビチニウム集』を発売いたしました。
「ビチニウム」とは2声のポリフォニー楽曲を指し、中世カトリック教会の在り方に疑問を投げかけたマルティン・ルターが活動したヴィッテンベルクなどで16世紀中ごろからおよそ100年間にわたって多数出版されました。
本音源ではそれらのビチニウムのなかから、救い主キリストの生誕を待ち望む「待降節」のためのビチニウムを、長井舞のリコーダーと、坂本卓也のバロック・ヴァイオリンでハイレゾ収録しました。2声による、最小編成のポリフォニーをお楽しみください。
本商品は音楽カードSONOCAに歌詞対訳ブックレットを付けたものです。カードには7曲収録、ハイレゾ音源(flac)・圧縮音源(mp3)がそれぞれ1回ずつダウンロードできます。音源ダウンロード期限は 2026年3月30日です。
現在、コンサートシリーズ「教会暦で巡る 初期ルター派のビチニウム」および、坂本音楽スタヂオの出店する同人誌イベントにて販売を行っています。
*イベント出店スケジュールは坂本音楽スタヂオのウェブサイトに掲載しております。
収録楽曲
―待降節第1主日のためのビチニウム / Bicinia pro Dominicis prima Adventus―
A. ブリュメル 《主よ、あなたの道をわたしに知らせ》(詩編 24:4-5, 16, 20) Antoine BRUMEL «Vias tuas Domine demonstra mihi» (Psalmi 24:4-5, 16, 20) (Bicinia Gallica Latina Germanica, Primus Tomus, LX, 1545) 作者不詳 《いと高きところにホサナ》(マルコによる福音書 11:9-10) anonyme «Hosianna in excelsis» (Marcus 11:9-10) («Biciniorum», Prima Pars, I, 1607) M. ルター & M. プレトリウス 《いま来てください、国々の救い主よ》 Martin LUTHER & Michael PRAETORIUS «Nu kom der Heiden heiland» («Erfurt Enchiridion», XXI, 1524. & «Musæ sioniæ» Tomus 9, XII, 1610.) 作者不詳 《ロバを見てどうするのか》(マタイによる福音書 21:1-9, J. v. ボイスト) anonyme «Quid spectas Asinum» (Matthaeus 21:1-9, Joachim von Beust) («Bicinia sacra», LXXXII, 1642)―待降節第2主日のためのビチニウム / Bicinia pro Dominicis secunda Adventus―
作者不詳 《見なさい、主が来られるだろう》(ゼカリヤ書 14:5-6) anonyme «Ecce, Dominus veniet» (Zechariah 14:5-6) («Biciniorum», Prima Pars, II, 1607)―待降節第3主日のためのビチニウム / Bicinia pro Dominicis tertia Adventus―
作者不詳 《書かれているのはこの人のことです》(ルカによる福音書 7:27) anonyme «Hic est, de quo scriptum est» (Lucas 7:27) («Biciniorum», Prima Pars, III, 1607)―待降節第4主日のためのビチニウム / Bicinia pro Dominicis quarta Adventus―
作者不詳 《荒れ野に叫ぶ声が聞こえる》(イザヤ書 40:3) anonyme «Vox clamantis in deserto» (Isaias 40:3) («Biciniorum», Prima Pars, IIII, 1607)ジョスカン・デ・プレ作曲 シャンソン«千々の悲しみ»
2023年1月25日(水) 長崎・浦上天主堂にて開催のコンサート「響け!平和の鐘 プレミアムコンサート」より。
*「バチカンと日本 100年プロジェクト」チャンネルより
作者不詳 «美しきドエット»
2022年11月4日(金) 東京・ガルバホール新宿jにて開催のコンサート「十字軍と残された女たちのシャンソン 〜13世紀の室内歌曲」より。
*「中世音楽センター Medieval Music Center Japan」チャンネルより
ギヨーム・ド・マショー作曲 ロンドー«5, 1, 13, 8, 9. まことの愛とともに»
「ひょっとしたら世界初かもしれない【楽師憑依型ASMR古楽配信】かぶらもち その3」(2021年6月生配信)より。
*イヤホンまたはヘッドホンでお聴きください。スピーカーではぼやっと再生されてしまいます。
アダン・ド・ラ・アル作曲 ロンドー«生きているかぎり»
徘徊古楽 YouTube チャンネルより。(2021年5月収録)
ギヨーム・ド・マショー作曲 ロンドー«甘くやさしいそのお顔»
徘徊古楽 YouTube チャンネルより。(2021年5月収録)
ギヨーム・ド・マショー作曲 バラード«フォルチューヌのために悩みと喜びを»
徘徊古楽 YouTube チャンネルより。(2021年2月収録)
オルティス作曲 «あまい思い出»によるレセルカーダ第2番
2018年1月1日朝7時に開演した、「2018年、おそらく世界でもっとも早い古楽ライヴ『天満貴族』」より。
オルティス作曲 «あまい思い出»によるレセルカーダ第2番
同じ曲ですが、2017年3月のコンサートより。
«Ishgard ancien, Aube et Danse» (古のイシュガルド、夜明けと舞曲)
ファイナルファンタジー XIV 奏天のイシュガルドコンテスト応募作品
F. ベンダ作曲 ヴァイオリン・ソナタより «シシリエンヌ»
2014年10月のコンサートのリハーサルより。
都倉俊一作曲 «ペッパー警部»
2011年のライヴより。演奏はモモセ、ポンタ。
F. ショパン作曲 ノクターン 嬰ハ短調(遺作)
2011年のライヴより。演奏はモモセ、ポンタ。
ヴィオラ、バロック・ヴァイオリンを大津睦、J.-Ph.ヴァッサールの各氏に師事。また、バロック・ヴァイオリンをL.v.ダール、E.ガッティ、A.タンピエーリの各氏に、中世音楽理論をルドン絢子氏に、ソルミゼーションを辻康介氏に学ぶ。
ヴィエール(中世フィドル)、バロック~モダン~エレクトリック・ヴァイオリン、ヴィオラを自在に持ち替え、中世、ルネサンス、バロック、クラシック、ポピュラー、昭和歌謡と、幅広く演奏活動を行っている。
坂本音楽スタヂオでは大人のアマチュア奏者、身体トラブルを抱えた演奏家、古楽アプローチを学ぶ演奏家に対し手厚くサポートや指導を行っているほか、大阪中世まつりなど中世音楽にかかわるイベントを開催している。
日本中世フィドル協会大阪支部長。